月を泣いて欲しがる君
東京に出て見える星の数は減ったけど、月を見れば俺はいつだって安心できた――。田舎から上京しライターとして働く深月は、ある日の帰り道月を眺めていた。横で同じように月を眺めるもう一人の男は、なんと幼なじみの清二だった。風の噂で結婚したと聞いていた清次はすでに離婚していた。10年ぶりに再会した清二は、それから頻繁に深月の家を訪ねてくるようになる。まるであの頃に戻ったかのように、ご飯を食べたり、映画を観たり……そしてセックスをしたり…。昔に戻ったような関係の中で、どこか変わってしまった清二に困惑する深月。そして清二にはある秘密があって…。月に導かれる不器用な二人が織りなすセンシティブラブの行方は…?