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宅配弁当の店を経営している寿朗は、10年前に行方不明になった恋人の電話番号をいまだ携帯電話から消せずにいる。
ちょうど10年目のその日、寝ぼけた寿朗はうっかりその番号に電話をかけてしまった。微かな波の音と、記憶にあるものより少し掠れた声……。
それから数日、海にいると答えた男が寿朗を訪ねてきてきた。
いなくなった恋人の名前が、寿朗の通話履歴にいくつも並んでいく。その電話番号の相手は、もう違う人だとわかっているのに――。
「はるさんが好きだよ」
偶然が重なり、止まったままだった寿朗の時間が動き始めた。
傷心の元トラックドライバー × 恋愛に臆病な宅配弁当屋