完結
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それはうだるように暑い夏の昼下がり。主婦・友子が買い物から帰宅すると、そこには信じられない凄惨な光景が広がっていた。息子・忠広が血まみれのゴルフクラブを持って立ち尽くし、その足元には撲殺された夫の死体が転がっていたのだ。「お母さん、僕は何もまちがったことはしていないよ」息子の言葉の裏に秘められた真の意味は一体…!? 夫の暴力が原因で過去に二度の離婚を繰り返し、今度が三度目の結婚だった。今度こそは暴力をふるわないやさしい人…そう信じて結婚した相手だったが、子煩悩で穏やかな外面の裏で、実は妻の連れ子である忠広を陰湿にいじめていたのだ。母親の幸せのためにただじっとそれに耐え続けていた忠広だったが、とうとうその我慢も限界を超えて―――。すべては私が悪かったの? 虐げられ続けた幼少期から始まった暴力への依存体質…友子は自らの心の闇と向き合うことで、悲劇の真相を目の当たりにするのだった。