【このレビューはネタバレを含みます】
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ヒロインとヒーローにとって、最大の障害は意外な人物で、なんと信頼し、共にヒーロー父を倒そうとする同士でもある秘書室長だったという。ヒーロー父への個人的な復讐心から、ヒロインの存在を実は疎んでいた秘書によって、結婚届けは未提出で、いつかばれるとわかりながらも、二人を騙していた。
ヒーローに片思いする社長令嬢を唆し、ヒロインの後釜にすえようと企む。しかし、ヒロインの凛とした強さや健気さや芯が通った強さなど、ヒロインへの気持ちを芽生えさせていたヒーローは、その影響で、復讐心による短略的な道ではなく、自分自身のやりたいこと、夢を実現することを手段にしようと考えを変えていく。そんなヒーローに焦りを感じ、復讐心により、目を曇らせた秘書は、社長令嬢を唆し、ヒロインへの攻撃などをさせる。ヒーローを好きになりながらも、健気に気持ちを隠すヒロイン。最後まで何がヒーローのためになるかを考えて行動する。そして、籍が入っていなかったことで吹っ切り、ヒーローの前から姿を消す。ヒロインへの気持ちを自覚しながらも、いなくなってから自分の自惚れや行動が遅かったことを悟り、仕事を放り出してヒロインを探す。メディアを使った公開告白もしたが、それでも見つからないヒロインを、論理的な思考のヒーローにしては珍しく勘で探し当てる。そして、告白し、晴れて両想いに。嘘を打ち明けて最初からやり直すことを選択した二人。ヒーロー父が諸悪の根源のようだったが、どこかひょうひょうとしていて、考えが読めなくて不気味な人物であった。ヒーロー母も存在感が薄く、異母妹は境遇のわりにはまっすぐで強くていい子に育った。ヒーローの不器用な優しさにより、前向きになれた妹に、仕事への夢が芽生えたヒーロー。社長令嬢もキャンキャン吠えるわりには、ちょっと知らないヒーローの一面を見ただけで退散。秘書に比べたら小物過ぎたキャラ。