震災婚 震災で生き方を変えた女たち ライフスタイル・消費・働き方
19万部突破、『「婚活」時代』で一大ブームを巻き起こしたジャーナリスト白河桃子による第2弾。
2011年3月11日。東日本大震災は、被災地だけでなく、多くの日本人の心をも揺さぶった。特に女性たちの心を。
震災後、日本は大きく変わろうとしている。震災婚、震災離婚、震災同棲、震災ベビーラッシュ……。
消費スタイルやライフスタイルの変化まで。
本書は圧倒的な質量の取材とデータを元に、女性たちの変化をルポで追いかけながら、震災が日本人の心に与えた影響を考える。女性たちは「炭坑のカナリア」のような存在かもしれない。世の中の変化に最初に反応するのは女性たち。彼女たちの変化は、日本人が変わる兆しかもしれない。
〈本書の一部〉震災では結婚が増えるだけではない。もちろん、これだけのことがあると、作用、反作用、両方がある。
サカグチマミさんは、震災後、離婚と再婚を同時にしたのだという。都内のマンションの共有スペースに現れた彼女は白いサンドレス姿。化粧っけはないが、健康的な肌が印象的な人だ。
「ごめんなさい。こんな恰好で。妊娠中なんで、もう暑くて……」
びっくりした。(震災を機に)「離婚と再婚」までは聞いていたが「妊娠中」とは聞いていない。マミさんは、震災を境に大きく運命を変えた、数奇な運命の持ち主だった。