完結
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保母として働く心やさしき女性・咲美(さくみ)には、出版社に勤める孝夫という恋人がいたが、そこの社長である祖父の強硬な反対にあって結婚できずにいた。なぜなら、咲美が未婚の母の娘だったから。それは孝夫の祖父が言うように、咲美の母親が「父親のいない子供を産んだふしだらな女」だったのでは決してなく、婚約中に父親が事故死してしまったあとの妊娠の発覚という不運な事情ゆえだったのだが、頭の固い祖父には頑として通じなかった。しかしそんなとき、皮肉にも咲美が妊娠していることが判明する。「さすがの爺さんも曾孫ができたと知れば結婚を認めるだろう」と、喜び勇んで咲美を伴って報告に行く孝夫だったが、なんとその場で咲美は祖父から塩をまかれてしまう――…果たして、お腹の子の運命は…? 試練の愛の行方をドラマチックに描く長編ヒューマン・ストーリーの決定版!(※本コンテンツは合冊版「人生の選択を迫られた女たちVol.10~特集/許されない愛を生きて」の内容と重複しています。ご注意ください)