完結
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夫の転勤による2年間の韓国生活の間に息子・耕太(こうた)を出産し母となった冬美。幸せの絶頂のうちに日本に帰国するのだが、その直後遠く九州に住む母が白血病を発症して入院したという衝撃の知らせを受ける。しかし、本当の悲劇の始まりはここからだった。実は母を見舞った白血病は『T細胞型白血病(HTLV)』と呼ばれるもので、なんとこれは母乳を介して母から子へと感染する可能性が非常に高い病だというのだ。ということは、母の母乳で育った私の中にも、そしてその私の母乳で育った息子・耕太の中にも白血病の危険性が潜んでいるというの…!? 恐る恐る検査を受けてみたところ、果たして冬美の結果は陽性だった。もちろん、HTLVキャリアの人すべてが白血病を発症するというわけではないが、私も、そして耕太もそのリスクを背負ってこれから先、生きていかなければならないのだ――…絶望感にとらわれ、そして自分に白血病の因子を移した母に筋違いともいえる恨みを抱いてしまう冬美だったが……?(※本コンテンツは合冊版「ご近所騒がせな女たちVol.28~特集/ああ!母子残酷物語」の内容と重複しています。ご注意ください)