ママとあたしの通信簿
美人で仕事もできるママを持つ小学5年の高倉あずさは、容姿や性格、父親がいないという家庭環境にコンプレックスをいだいている。「ママとくらべたら私なんて。将来やりたいこともないし……」悩むあずさに、周囲の人々は時に厳しく、時に優しく手を差しのべる。おちゃめで明るい親友のミチ、口は悪いが家族思いの兄・祐一、喫茶店の名物主人のトノさん……。あずさは一歩一歩、大人への階段を上っていく。 思春期にさしかかった女の子の揺れ動く気持ちを繊細にえがきながらも、温かな家族のぬくもりをたっぷり感じられる作品です。