【このレビューはネタバレを含みます】
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読み進めるうちに、作者の性格が鼻につくところが多々ありました。作者は半陰陽として自由に、楽しく生きている、と、これでもか!とアピールしています。それは別に良いのです。皆がこうであれば面白いだろうなぁ、と思います。では何が鼻につくか、というと、作者がいわゆる「普通」の人、「真面目な人」の生き方を小馬鹿にしているところ。作者はそんなつもりは無いかもしれませんが、サブカルな人にありがちな「他人と違う生き方をする自由な自分」という変な優越感が押しつけがましくて、カンに触るのです。例えば、作者は作品の中でよく、街中の人(本屋で隣にいた通りすがりの人)や、宿泊したホテルの従業員などの「心の声」などを書いており、それらはいずれも「普通と違う作者」に対する驚きやツッコミ…なのですが…その「心の声」とやらは当然、本人にインタビューしたわけではないので、完全に作者の創作に過ぎず、作者の「まわりからこう思われたい」、「他人とはちがう変わり者だと思われたい」という自己顕示欲がだだ漏れで、正直鬱陶しいです。作者が思うほど周りはあなたに興味がありません。「世間一般の常識」を押し付けられるムカつきは分かります。「人と同じが一番」という風潮に刃向かいたいのも分かります。しかし「普通の人たち」を下げて「自分」を持ち上げるその性格が気に入りません。多様性、個性を主張しながら、そういう自分も他人の生き方を馬鹿にしていることに気づかないのは何故でしょう?あと、「おカタイ職業である教師」とのギャップをアピールしてますが、高校教師とかならともかく、アニメ科の「講師」では大してギャップになってませんし…おカタイ職業でもないです…。あと一番引いたのは、16話のSMパーティーでの話。痛すぎます。ドSアピールする人ほど痛いものはないです。