ふれてみて やわらかな手で
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
大人になると失われていく繊細さをていねいにすくった詩篇を子どもたちによる絵で彩った珠玉の少年詩集。 こどもたちのやわらかな感情を、時には強くあるいはやさしくうたいあげる。
* * *
てんとうむしがそらをみている
はっぱのさきで そらをみている
ちいさいちいさい くろいめで
たかいたかいそらを みあげている
てんとうむしがはねをひろげた
せなかをひらき はねをひろげた
ちいさいちいさい うすいはね
ひろいそらのしたで ふるえている
てんとうむしが とんでいった
ななめにかぜと とんでいった
ちいさいちいさい あかいてん
あおいあおいそらへ とけていった
――「てんとうむし」より
* * *
(本書は2021/11/6にてらいんくより刊行された書籍を電子化したものです)