クラウン・ゴール
平凡な高校生・弥美の前に現れた謎の男、シーン。二人は記憶を遡る。不死の一族のさだめの中、生まれるはずのなかった双子の行方は…。ミステリアス・ロマネスク!今、運命が回り始める―――!! 世界の闇に生きる、不老不死の一族――。彼らは、人間を食料とし、母体に利用して新生することによって永遠の時を生きてきた。その絶対的な長、シーンは、新生の道具であるはずの人間――佳代子を愛してしまう。彼女もまた、シーンを愛するがゆえ、道具としての存在を拒み、愛の証として双子を産み、死んでいく。双子の一人は日本人夫婦に“弥美”と名付けられ、引き取られていった。16年後、不完全体のままの長に、弥美を食べさせ完全体とするべく、一族は動き始める。が、シーンは一族の存続を呪うかのように、それをためらうのだった。そして車の事故に巻き込まれた彼は、炎の中に姿を消した――。