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「もうよかか。逝くぞ。」
「頑張ったね、兄ちゃん。ゴールインだね。ありがとうね。」
故郷長﨑の西海の町(雪浦)と、大分由布の里山(庄内)を幾度も往復しながら、
兄と一日一日を刻むように暮らした最後の日々。
次々に浮かぶ思い出を綴りながら、私は何度か笑い、 何度か泣いた。
生きていれば、どうしようもないことはいくつもある。 それが人生。
兄との静かな最後の時は、丁寧に生きること、 心豊かに生きること、
心を尽くして寄り添うことを教えてくれた。
(※本書は2021/8/7に株式会社 リーブルより発売された書籍を電子化したものです)